ホールセラーのEC市場活況で、日本のガラパゴスEC市場も変化するか?

zencart以前から、いつかはやらねばと思いつつも、棚上げにし続け、数年経ってしまっていたのだが、やっとのことでオンラインショップの高機能カートシステム”ZenCart”に着手しはじめた(今更!)。楽天社を始めとするEC市場のガラパゴスぶりも御多分にもれず甚だしい状態の日本国内で、多くの出店社がWebショッピングモールにひしめき合い、また多くのリベートを吸い上げられている。それでも楽天への出店はやめられないというWebショップは少なくない。楽天という看板力と、来客数(ユーザトラフィック量)が最大の魅力なのだが、その呆れ果てるほど雁字搦めの仕組みに閉口してしまう。楽天市場は、買う側にとってはポイントを始めとするイベントやその他サービスが充実しているので、楽しいし満足感を得られるのでいいのだが、売る側にしてみれば、正直言ってRMS(=楽天市場専用店舗運営システム)においしい仕組みは一切備わっていない。ま、今更言わずもがなのことではあるが、そういった仕組みをいち早く日本で構築した楽天は素晴らしいのだが。

でも、そろそろ日本のEC市場も変化が現れてくるのではなかろうか?

ここ数年、ホールセラーのEC市場が賑やかになってきた。いわゆる卸業者がWebサイトで商品販売を始めたというわけだ。購入する側、むしろ仕入れる側と言った方がいいのかもしれないが、もちろん誰でもいいというわけではない。会員制になっており、サイトによってまちまちであるが、事前審査が必要なところもある。

denabtobDeNA社が運営するBtoB market(旧NETSEA)は、そういったホールセラーWebショップのマーケットであり、数多くの卸業者が多種多様な商品を販売している。卸売価格による販売なので、もちろん市場価格より安価な値段だ。ただし、中にはロット購入しなければならないものがあるなど注意が必要だ。ここでの商品購入には、事前に小売販売業者として会員登録する必要があるが、個人事業者もOKなので、それほど敷居は高くない。

rakutenbtob

それに近頃、楽天社も楽天B2Bという卸仕入れ専門サイトをたちあげてこれに対抗してきた。また、海外に目を向けてみると、ホールセラー大国である中国にAliExpressというECサイトがある。商品にもよるが、このAliExpressでの商品購入は、文字通り生産業者より直接仕入れすることを意味する。とにかく安い!それに中国からの商品発送なので送料も安価で、日本国内送料より安いことも多い。卸売とは言え、1個から購入できたり、送料無料のものもたくさんある。

aliexpress

サイトは日本語含め多言語化されているようだが、自動翻訳ソフトを通しているだけのものなので、意味不明なものも見受けられる。基本英語か中国語による閲覧が必須だ。注意点は、入手までに結構日が掛かることがある(物によっては注文してから30日以内に出荷といった具合)のと、商品クオリティ、リスクであろう。いざというときには英語ないしは中国語でメッセージのやり取りの必要が生ずる。

いずれにせよ、ホールセラーのWeb市場は、今後ますます活況を帯びるであろう。

・・・そうなってくると、既存の楽天市場のような通常のWebショッピングモールのユーザが衰退気味になることが容易に想像できる。つまりユーザがより賢く買う方法を知るわけだ。購入先をこれまで以上に精査し、専科するようになる。Webサイトでも、結局は自社サイトのオンラインショップで正味勝負することになる。独自サイト内のECで、検索エンジンを意識しながら、専科したユーザを待ち受ける必要が出てきたとういわけだ。ということで、GNU GPL(フリーソフトウェア)のZenCartとなるわけだ。

これがまた超多機能!またしばらく睡眠不足が続くか。。。

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