仕事、その他のいろんな利便性もあり、海外の電話番号を複数所有している。それらの電話番号へ着電があると、IPPBXにて然るべき経路へと、自動的に振り分けている。
アメリカ各州の電話番号も複数ホールドしているのだけど、幾つかだけは私への直通電話番号としており、着電があると事務所の固定電話(SIP Phone)を始め、常時持ち歩いているiPhone 5や、MacBook Proにバックグラウンド起動しているSIPアプリがコールされ、受話できるようにしている。
先日、いつものようにPCで仕事していると、NYのとある都市の市外局番宛の電話番号に、立て続けに着信があった。受話してみると、次のようなものだった。
“If you are allow us to place a small sign in your yard. We will install a new security system at absolutely no cost to you whatsoever. There is no cost for the system or the installation whatsoever. To hear more press 1 now to be placed on or do not call us, press 9.”
自動音声再生されていて、「ホームセキュリティシステムをノーコストで提供する…」とか何とか。本当かな〜、って内容の、いわゆる広告だ。「スパムメール」ならぬ、「スパム電話」である。
1つ目の電話番号と、2つ目の電話番号への着電は、受話した上で [9]を押した。3つ目の電話番号に着電があった際は受話せずにして、ボイスメール(留守番電話)に録音。上の音声が、その際のものだ。そして、4つ目の電話番号に着電があった際、たまたま息抜きをしていたタイミングだったこともあり、試しに [1] を押してみた。するとすぐさま電話が転送され、女性の声で “Hi, This is XXXXX(名前) from A*T(全米大手ホームセキュリティ会社名) Security Service. May I help you? …” と続いた。
私 : 「興味あるんだけど、ホームセキュリティシステムが無料て本当ですか?」
相手 : 「はい。基本的には一切お金はかかりません。お客様宅の部屋の数と、窓の枚数を教えてください。」
私 : 「・・・そうですね、部屋はだいたい6部屋で、窓は10枚くらいかなぁ〜。」
相手 : 「問題ありません。設置料無料で大丈夫です!」
私 : 「本当に?」
相手 : 「もちろんです。ご自宅は◯◯◯(NYの都市名)のどちらですか?」
私 : 「いえ、日本です。」
相手 : 「は?」
私 : 「こちら日本に電話が掛かってきています」
相手 : 「えつ・・・!? あ、あの〜っ。」
てな具合。
実のところを聞いてみると、機械代はいただかず、月額使用料で儲けるというもの。日本でも携帯電話会社によくある商法だ。
アメリカでは、この類の「スパム電話」によるキャッチセールスが盛んで、かなり鬱陶しいと問題となっている。メールだとバルクメールとカテゴライズされて、スパムフォルダへと自動振り分けされるのだが、電話だとなかなかそういう訳に行かない。だが、Googleが提供する電話システム”Google Voice”を使えば、このような電話も、着信電話番号よりバルク電話として判別され、コール音を鳴らすことなく、自動的にボイスメール録音され、スパムフォルダへと振り分けてくれる。
それにしても、GoogleのGmailのフィルタ機能も最強であるが、このGoogle Voiceのフィルタ機能もかなり優秀なようだ。相当フィルタリングに自信があるようで、Googleが堂々と「あなたが所有する電話番号を、たとえインターネット上に掲載しても問題ありません」と記されている。しかも費用は、Gmail同様すべて無料!
ということで、さっそく上記電話番号も、すべてGoogle Voiceを経由させることにした。日本で今後、このようなスパム電話があるのかどうかは分からないが、この便利なGoogle Voiceの、日本でのフルリリースは、残念ながら未定だ。。。
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