Facebookに新仕様導入…利便性と、それに相反するセキュリティの問題も。

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先週末、Facebookの仕様が、本国のアメリカで変わった。・・・というか、完全移行した。画期的な検索システム “Graph Search” を搭載し、先週末に完全リリースとなったのだ。

現在は英語版だけだが、いずれ日本語版にも導入される。といっても、一般使いをされているユーザは、おそらく寝耳に水かも知れない。そして、導入されても気付かないかも知れない。だがこのシステムは、Googleとはまた異なる新しい検索システムとして、着目しておく必要があることは間違いない。またユーザも、「自分が書き込むことが、ネット上でどのように他へと伝達されていくのか」ということを知っておく上でも、非常に重要であることは言うまでもない。

では、Graph Searchとは何か?これまでのGoogleなどの検索とは何が違うの?と思われるだろう。Facebook曰く、「Graph Searchは、これまでのWeb検索とは全く異なるもの」として説明されている。「単語」や「言葉」で、リンク先を調べるというものではないということだ。つまり、ごく端的に言うと、「人やモノ、写真、趣味、そして情報といった、Open Graphにて発信されたものを見つけるための手段」ということだ。

Open Graphとは、ユーザがコメントした写真やサイト情報、聴いた音楽などを全世界にシェアする仕組みのこと。Facebookをはじめとするソーシャルメディアは、OGP(=Open Graph Protocol)とよばれる規格によって運営されている。
(ウェブサイトを運用する上で、とくにFacebookを会社やお店、そして個人のWebサイトやブログなどに関連付ける上で、OGPを導入している・していないで、大きな違いが出てくる。非常に重要な意味を持つのは明らかだ。だが残念なことに、意外にこれが知られていない。まだまだ黎明期と言わざるを得ないのか…。)

たとえば例として、「オカメインコが大好きな人」とGraph Searchに入力することで、まさにそのとおりの検索結果を得ることができるというわけだ。また、「ダンスが好きな友達」、「友達が聴いているバンド」とか、「会社つながりの友達でスキーする人」とか…。「友だちが行ったことある観光地」で検索し、そこで撮られた写真や情報を見て、行き先を決めたりなど、様々な切り口によるサーチが可能だ。

このGraph Search、実は今年2013年に入って、英語版でFBを利用しているユーザには既にβ版として提供されていたもので、既に日本でも秘かに(?)利用されている方もおられることだと思う。

Graph Searchによって、新たな情報索引と検索スタイルが可能となることは間違いない。広告宣伝・情報拡散といった意味では、これまでOGPを意識せずであったコンテンツは、見直しの必要に迫られることであろう。そしてさらに、利便性もさることながら、その副次的作用にも着目すべきである。たとえば、「友達の友達で、独身で、同じ町に住んでいて、女性で、猫が好き」といった、出会い系というか、ストーカーっぽい検索も可能であることからもわかるように、セキュリティの問題も浮き彫りになることは間違いない。

いろいろな意味で、ITリテラシの重要性が、さらに加速すると思われる。

Graph Searchの発展により、おそらくWebサイトの世界は更にる複雑多義な進化を遂げることであろう。

ちなみに、新しいFacebookの検索対策設定については、こちらを参照。

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