先日入荷したOBiHaiプロダクトのATA(=Analogue Telephone Adapter)は、クラウドコンフィギュレーションが可能な次世代的機能が盛りだくさんの素晴らしいデバイスだ。現在私の業務でも実用使用を行なっており、非常に便利であることを実感している。だが、一つだけ問題点を発見している・・・。日本の電話機ではCaller ID(ナンバーディスプレイ)が表示されないという点である。
だがこれは私が思うに、どちらかと言うとOBiHaiプロダクトが劣るというわけではなく、日本の電話機がNTT特有のものであることが原因のような気がする。
実のところ、これまでのATAでも日本のナンバーディスプレイに対応している機種は稀であった。当然ながら、NTT公認のVoIPルータ(NTTレンタル品)を介せばナンバーディスプレイは表示されるわけだが(ただし契約が必要)、これを言い換えると、「NTTが独自で決めたライセンスルールに従ってないとダメ」ということになるわけだ。数年前に、日本の携帯電話はガラパゴス化していると話題になったが、実は一般のランドライン電話はもっと昔からガラパゴス化していたというわけだ。。。
ATAは、Linksys, Sipura, Cisco, Grandstreamなど、有名なATAデバイスプロバイダが多くのATAデバイスをリリースしている。でもそのほとんどが、あたりまえであるが日本のガラパゴス電話システムを意識しておらず、ほとんどのATAの設定で日本のナンバーディスプレイに対応していることはない。探せば何種類かはあるのかもしれないが、私の知る限りではGrandstream社の数機種が対応しているだけような状態だ(もし他にもあるならご教授いただきたい)。現にOBiをはじめとするすべてのATAは、アメリカの一般電話機に繋げばきちんとCaller IDは表示される。
だが、数機種だけとはいえ対応品があるのも事実。せっかくパートナーシップを持ったのだったら、改良リクエストを出してみよう!ということで、OBiHai社の担当者に頼んで、技術グループへと話を通してもらった。
実はこのOBiHaiデバイスは、設定が非常に複雑でとてつもなくマニアック!以降、技術者と数回メールでやり取りを行い、その詳細指示いただきながら色々と細かな設定を変更していったが、なかなかナンバーディスプレイが表示されない…。私としても、このデバイスの利便性は痛感しているので、日本での唯一の不足となるこのナンバーディスプレイについて、なんとかして貰いたいという思いを伝えたくて、問題の検証をムービーにして、メールとともに技術者へと送ってみた。
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すると数時間後に技術者から返事があった。トラブルシュートを行うので日本の電話機を送ってほしいとの内容。動いてくれるんだ!!
検証に使用した電話機はFAX機能付きのもので、これを送るとなるとちょっとめんどうなので、FAXなしの普通の電話機を新調することにした(とは言え、ナンバーディスプレイが表示されればいいだけなので中古だが)。
OBiHai社はサンフランシスコのシリコンバレーにあるのだが、以前担当者との電話の会話で、ビーチにも程近くてすごくいい環境だとも聞いている。せっかくならば、海外製の無骨な電話じゃなく、Japanブランドのちょっとはスタイリッシュでかっこいいものがいいのかな~、ということで、さっそく電話機調達を行うことにしたのだ。
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